税制と気持ちのバランス新NISA2年目の枠で投資すべき対象

 来年のNISA枠を何に投資するか悩んでいる人は多いでしょう。今回は、新NISA2年目の枠で投資すべき対象の口コミ記事を書きます。これで来年の投資方針を見直すことができます。

  1. 資産を使うステップでは譲渡益より配当と分配金が良い
  2. 国内高配当は良いものがなく、海外高配当はNISAで買うには不利
  3. 海外の分配金なしの投資信託か、国内の高配当銘柄の2択
目次

資産を使うタイミングになると配当や分配金が良くなる

 今年から始まった新NISAの成長枠と積立枠。私の場合は、今年は両方とも特に気にせずにeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の除く日本を買いました。理屈的に色々考えて、これが良いだろうという結論でした。なお、除く日本にしているのは、個別の日本株を多く保有しているためです。

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 しかし、理屈的にはそうかもしれないけれど、資産形成がそれなりに進んで、そこから生まれた収益を使う場合には譲渡益よりも配当や分配金が気分的には使いやすいです。そうなると、上記のオルカンは売って現金化しなければならいので向いていないのです。

 そこで、高配当株に気持ちが惹かれるのです。しかし、高配当の個別株を新NISAで買う場合に、複数の銘柄に分散するとして、全ての銘柄がプラスになれば良いのですが、一部には含み損を抱える銘柄も出てきます。そうなると、通常の特定口座の場合にはいわゆる損出し(売って、買いなおす)という方法がとれるのですが、NISAの場合には売って買いなおす場合に枠がすぐには戻らない点が問題です。

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国内株式の高配当投資信託がすっごく気になる

 そこで次の発想としては、国内高配当の投資信託になります。投資信託ならば、銘柄全体としてプラスにはなると思うので、含み損銘柄が発生せずに損出しできない気持ち悪さ味わう必要がありません。しかし、そもそもなのですが、配当系の投資信託には良いものがない点が問題です。

 まず一つ目に言えるのは信託報酬。オルカンなどは0.1%未満の信託報酬に対して、国内の高配当投資信託の信託報酬は0.7%と高め。例えば配当利回り3.5%の銘柄を直接ではなく、投資信託を通して購入した場合にはその配当が2.8%に下がるということです。

 これを問題視する人が多かったので登場したのがSBI-SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)です。信託報酬は0.1%未満で分配金も1月,4月,7月,10月という配当が支給されにくい時期に実施。発想としては素晴らしいです。

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 ただ、高配当に仕上げるために全般的に配当性向が高めの銘柄の構成比率が多いのが気になるところです。成長銘柄投資でないのだから当然ではありますが、実際のところ株式のリターンは配当よりも株価上昇がメイン。そのため、配当銘柄投資とは言え、配当利回りが少し下がっても成長性も見込める銘柄に投資したいのです。

 しかし、国内向けの高配当投資信託で手数料が安いものは、このSBIの投資信託位しかない。そもそも、日本の株式で高配当で大型の投資に向いている銘柄が少なさすぎるという点に問題があり、国内高配当投資信託への投資は選択肢がないという状況です。だから、高配当の個別銘柄で、あまり配当利回りだけに捕らわれない銘柄を自分で選んで投資になるのです。

海外の分配金なしの投資信託か、国内高配当銘柄の2択

 そこで、次の結論としては、海外・・・特に米国の高配当投資信託という選択になります。例えば、SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド などです。信託報酬も0.12%程度とリーズナブルで配当もしっかり出る点はお勧めと言えます。

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 今でいうと、楽天SCHDともよばれる楽天・高配当株式・米国ファンドは、大ヒットしています。これは新NISAの成長枠でも投資する対象になりそうです。これの違いは、今までの高配当ファンドが今の配当利回りを中心に考えるのに対して、財務諸表などを踏まえて長期的な配当の値上がりも見たうえで銘柄選定している点です。確かに良い。けど、このファンドは楽天証券のみで、SBI証券では買えません。

楽天証券
楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型):楽天証券 「シュワブ米国配当株式ETF(SCHD)」への投資が可能な投資信託です。

 では、楽天証券にNISA口座を変更すれば良いという話になるのですが、NISAを使った税金がお得かどうかの部分が気になります。米国の譲渡益は現地で0%+日本で20%に対して、米国の配当は現地で10%でNISAでも非課税にならないのです。つまり、米国株をNISA運用するなら、配当ではなく譲渡益を貰う方がやはりお得。

 そのため、分配金を出さないeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)やeMAXIS SlimのS&P500が良いという結論に戻ってくるのです。これがまた、配当金にしたいのは気持ち的な問題、一方で譲渡益は実利的にはお得。だから、理屈ベースでいうならば、やはり配当や分配金を出さない投資対象の方がNISAに向いている。

 または国内の配当の場合には、日本で20%の税金が通常はとられるところが、NISAであればこれが全て非課税。これは、これでお得なのです。だから、理屈的には海外の分配金なしの投資信託で行くか、国内の高配当銘柄で行くかの2択。まだ、結論は出ないのですが、このまま悩み続けて、今年と同じ成長枠も積立枠もオルカンに着地というシナリオが一番あり得そうです。

まとめ

 今回は、新NISA2年目の枠で投資すべき対象についての記事を書きました。ポイントをまとめると下記の通りとなります。

  1. 資産を使うステップでは譲渡益より配当と分配金が良い
  2. 国内高配当は良いものがなく、海外高配当はNISAで買うには不利
  3. 海外の分配金なしの投資信託か、国内の高配当銘柄の2択

 つまり、新NISAの成長枠の投資対象には海外の分配金なしの投資信託か、国内の高配当銘柄がおすすめです。

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