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日経平均株価とS&P500の長期チャートの差は大きいが誤解だらけ

 投資先の正解を知りたい人は多いでしょう。今回は、日経平均株価とS&P500の長期チャートの誤解の口コミ記事を書きます。これで投資すべき国を歴史から学ぶことができます。

  1. 日経平均とS&P500は30年チャートが一番差が大きい
  2. 日経平均とS&P500は10年チャートは実は為替の差が大半
  3. 米国だけではなく、中国、インドなど特定の国への投資は難しい
目次

日経平均株価とS&P500の長期チャートの比較は大きな差

 日本に投資するか、米国に投資するか、こういう話があった場合に活気の日経平均株価とS&P500の30年チャートを比較して、日本株に投資なんてあり得ないという結論が普通です。日本は1989年にバブルが崩壊し、その後の1994年からのチャートになります。

 次が日経平均株価とS&P500の50年チャートです。上記の30年チャートのスタートである1994年で見ると1974年から1989年の日本株の上昇率は目まぐるしいものがあり、1994年時点の20年チャートで見るならば、下がり調子ではあるものの、日経平均に比べてS&P500は成熟した米国であるから成長性に欠けるというイメージでしょう。

 現在は米国の調子が良いので確かに米国への投資が正解のような気がしますが、実は30年後に30年チャートを見ると、米国株式に投資していた人が居たなんて信じられないと考えられている可能性もあるのです。つまり、過去のチャートを見て今後を予測しても外れるということです。

直近10年の比較の場合には株価より為替による影響が大きい

 もう少し期間を短くして10年チャートでの比較。これは日本株のアベノミクスと呼ばれる局面で、2021年までは検討しています。

 上記は日本円に換算してのチャートでしたが、下記はS&P500は米国ドル、日経平均は日本円のまま現地通貨でチャートを比較した場合です。10年で比較しても実は、直近の差はあれどS&P500と日経平均の差というよりもドルと円の為替の差で結果に差が生まれているという状況であったことが分かります。

 株式としての日本株と米国株の結果の差だけではなく、為替の差が大きいというのが直近10年の結果です。米国株は日本に住んでいる人の視点でいえば、株式のリスクと為替のリスクの両方のリスクを取っている状況で、それに見合ったリターンが貰えていると言えます。

直近2年で見ると、こちらもまた大きな違いがない

 直近の日本株のリターンは低くて、米国株のリターンが高いということかというと、それも少し違います。下記は直近2年のチャート比較です。2022年の10月からの比較ですが、正直、最初は日本株の方が調子が良かったことから大きな差を生んでいません。

 日経平均とS&P500は、直近10年でも2020年までは大差がなく、直近2年で見ても大差がない。じゃあ、どこで差がついたのかというと、大きくは2021年です。この1年で大きな差が生まれ、この時はいわゆるGAFAMが持てはやされた時代で、これらの一部の銘柄がS&P500を押し上げました。

 これらから言えることは、この20年~30年で大きく伸びた米国株が、今後の20年~30年も大きく伸びるかどうかは分からないし、日経平均も直近10年はそこそこ頑張っている。株式は全体としては右肩上がりとは思えるけれど、どこの国が上がるかは分からない

色々な情報を見ると、結果としては良くわからないことが分かる

 30年前となるとこれからは中国の時代などと言われていました。そこで、日経平均株価と上海総合株価指数の10年チャートを比べてみます。

 人口が増えて、成長が著しいと言われ、確かにGDPで世界第2の経済大国と言われる中国。2015年には株価も非常に伸びていますが、日経平均に比べても下回っています。

 さらに長期で、20年チャート。中国株は伸びるときの勢いが素晴らしい。が、そのあとにしっかり下落に転じてしまう。最近は、高齢化も進んで中国の成長に期待する向きも小さく、このまま経済的に失速する可能性もアリ、今後は大きな急上昇は見込めないでしょう。

 現在は、インド株が人気です。中国の人口を超えて、若者が多く、経済がこれから伸びると考えられています。下記は、10年チャートですが、2020年のコロナ以降の株価の線が非常に美しいものがあります。

 しかし、中国の時代と言われたときに投資すべき対象は中国ではなく、実は米国でした。そして、今後はインドの時代がやってくるわけです。しかし、インドは政治的に複雑な国で、人口ボーナス以上に経済的な支障も多い国です、だから、GDPは成長しても、株価の成長は別の国の方が伸びるかもしれません。つまり、今まで伸びてきた米国の経済が伸びるかもわからず、人口ボーナスのインドの経済が伸びるかも分からない。

 意外なダークホースとして、日本。他にもヨーロッパや中国などの方が株価としてはこの先20年~30年で伸びる可能性もあるのです。とにかく、そこは分からない。だから、特定の国に投資するのよりも20年~30年の投資対象としては、素直にオルカンがお勧めと言えます。

まとめ

 今回は、日経平均株価とS&P500の長期チャートの誤解についての記事を書きました。ポイントをまとめると下記の通りとなります。

  1. 日経平均とS&P500は30年チャートが一番差が大きい
  2. 日経平均とS&P500は10年チャートは実は為替の差が大半
  3. 米国だけではなく、中国、インドなど特定の国への投資は難しい

 つまり、長期投資の対象にはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)がおすすめです。

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