国内高配当銘柄の個別投資したい人は多いでしょう。今回は、高配当銘柄おすすめ5選の記事を書きます。これで自分のFIRE銘柄選定に役立てることができます。
紹介している個別銘柄の株価を上昇をお約束するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
株価の上昇で高配当銘柄が消えていく
高配当銘柄の株価上昇により、高配当銘柄とは呼べなくなってしまった銘柄が増えました。万年割安でおなじみだった銀行株や商社株などです。商社などは事業を行わずに物を横流しするだけで、事業価値が低いと言われていました。しかし、そんな銘柄も株価が上昇しています。
商社株は軒並み3%を切り、銀行株は辛うじて3%を維持している状況。配当利回りが下がっている今であっても、最低でも3%、できれば3.5%はないと高配当株というイメージがありません。一方で、今の相場で配当利回り3.5%を超えている銘柄は手を出すのが難しいというのも事実です。
そこで、今お勧めの高配当銘柄を5つご紹介したいと思います。高配当銘柄は基本的には長期安定を重視するので大型株を中心にご紹介します。ある程度の数量を買ったとしても自分の売買で株価に影響が出ない点も非常に重要なポイントです。
お勧め高配当銘柄5銘柄
8725 MS&ADインシュアランス
三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険を中核とする保険持株会社です。基本的な指標は下記の通りで、売り上げは割と安定成長で利益は一気に増える見込み。2011年は震災の影響で一時赤字になっていますが、保険は買うべきではない一方で、売る方には最高のビジネス。
保険会社で言うと東京海上ホールディングスなどもお勧めなのですが、株価が上がりすぎて配当利回りが3%を切ってしましまった。一方でMS&ADは配当性向が低めだったのが今期の増配によって配当利回りが4%を超える状態。今後は同じく株価上昇で配当利回りが下がっていくと思われるものの今のところは高いのでお勧めです。
指標 | 値(6/10) |
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株価 | 3174円 |
予想配当利回り | 4.57% |
実績配当利回り | 2.84% |
実績配当性向 | 38.8% |
PBR | 1.13倍 |
予想PER | 8.3倍 |
ROE | 9.88% |
自己資本比率 | 16.6% |
9432 日本電信電話
NTTドコモを傘下に収める国内最大手の通信事業グループです。もともと低成長と考えられて定番の高配当銘柄だったのですが、株価が上がりすぎて高配当銘柄とは言えない株価になっていました。しかし、最近の株価の大幅下落により配当利回りが3.5%に近づくレベルになりました。
ただ、株価が下がっている状態なのでこれ以上下がらないかは心配なところです。これには、下がった理由が重要なのですが、来期予想が下がったことが主な原因です。さらに細かく見ていくと固定電話の事業が大きく下がる見込みをしています。確かに下がるかもしれないのですが、例年に比べて今年になって大きく下がる予想は、NTT法改正などの理由もあるため、実際にはそこまで下がらないと見込むのであれば、逆に買い時とも言えます。
指標 | 値(6/10) |
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株価 | 151円 |
予想配当利回り | 3.44% |
実績配当利回り | 3.37% |
実績配当性向 | 33.8% |
PBR | 1.29倍 |
予想PER | 11.6倍 |
ROE | 13.9% |
自己資本比率 | 33.3% |
8473 SBIホールディングス
総合金融サービスを行っているグループ会社で、ネット証券最大手のSBI証券を傘下に収める。オンライン証券は頭打ち感があるものの、売り上げを見ているとこの5年間で非常に大きな伸びを見せています。利益も2009年のリーマンショックのダメージはあったものの比較的安定しています。予想配当利回りは非公開であるものの、例えば1株170円になれば配当利回り4%を超えます。
株価も上がってきて、単元株が40万円を超えるので手を出しづらい。さらに、配当性向がやや高めで自己資本比率も非常に低い。高配当銘柄の分散ポートフォリオに証券会社を組み入れたい場合に、これだけ伸びていて国内最大手のオンライン証券と考えると、良い選択肢になりますが突っ込みすぎには注意しましょう。
指標 | 値(6/10) |
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株価 | 4151円 |
予想配当利回り | – |
実績配当利回り | 3.86% |
実績配当性向 | 50.6% |
PBR | 0.99倍 |
予想PER | – |
ROE | 7.67% |
自己資本比率 | 4.7% |
8593 三菱HCキャピタル
三菱商事系列の大手総合リース会社です。リース系で言えば、オリックスがお勧めだったりしたのですが株価が上がりすぎて、個人的には期待していた優待廃止による株価下落も起きず。結果的に配当利回りは3%を下回っています。それに対して三菱HCキャピタルは連続増配の定番銘柄で、3.8%程度の予想配当利回りです。株価が上がりつつあるものの単元株も10万円程度と手を出しやすいのも特徴です。
オリックスが銀行や保険などの金融系に強いのに対して、三菱HCキャピタルは航空や物流系が強い会社で、インバウンドやDX化による恩恵も受けることができると考えられます。オリックスは株主優待廃止をしたので、今後は増配をしていくと思うのでその部分は考慮に入れつつ、今のところは少しづつ三菱HCキャピタルに投資をするのが良いと思います。
指標 | 値(6/10) |
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株価 | 1040円 |
予想配当利回り | 3.85% |
実績配当利回り | 3.56% |
実績配当性向 | 42.9% |
PBR | 0.88倍 |
予想PER | 11.1 |
ROE | 7.71% |
自己資本比率 | 15.1% |
2914 日本たばこ産業
世界3位のタバコ販売会社で、前身は日本専売公社です。いわゆる日本のたばこの独占企業JT。タバコという産業は国内では斜陽産業として有名ですが、食品事業を手掛けたり海外進出をしたりなどで2020年以降は着実に売り上げと利益を伸ばしている状況です。
利益増加以上に増配を続けていて、異常な配当になっていたことでも有名な株です。明らかにどこかで破綻しそうな状況で配当利回りは7%くらいになっていたところ、2021年に減配。株価が落ち続けていたところに減配まで実施されて辛い気持ちになった人も多かったでしょうが、そこがJTへの投資タイミングでした。相変わらず配当性向も高く、株価が大きく上がることも期待できないと思いますが、高配当銘柄のポートフォリオの一部としては組み込むべき銘柄と言えます。
指標 | 値(6/10) |
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株価 | 4571円 |
予想配当利回り | 4.24% |
実績配当利回り | 4.24% |
実績配当性向 | 71.4% |
PBR | 2.03倍 |
予想PER | 17.8 |
ROE | 13.09% |
自己資本比率 | 52.6% |
高配当銘柄の投資でも分散させることが大切
多くの安定的な高配当銘柄が消えていく中、数少ない大型高配当銘柄をご紹介させていただきました。投資信託を使えば信託報酬が掛かり、海外の場合には配当金の現地での税金や為替手数料も発生します。そうなると、やはり国内高配当銘柄の個別株投資が良いのです。
SBI証券であれば手数料は無料で、個別株を保有し続けるのにはコストはかかりません。税金面でも日本国内での税金のみで為替手数料もなし。さらに、総合課税した場合には国内株式の配当金は配当控除という減税措置もあります。FIRE後に配当を得るのであれば、銘柄選びは難しいですが高配当個別銘柄投資は欠かせません。
一方で、数が少なく厳選したからと言って、極度の集中はお勧めできません。以前に超安定した高配当銘柄として東京電力株がありました。独占企業で、需要もなくならない。たばこのような斜陽産業でもないという完璧っぽく見える銘柄でしたが、地震で原発が問題になると、株価は5000円を超えていたのに120円にまで下がり、配当もなくなります。この下落は耐えれるレベルではないので、こういった事態を想定して最低でも10銘柄以上には高配当銘柄内で分散することをお勧めします。
まとめ
今回は、高配当銘柄おすすめ5選についての記事を書きました。ポイントをまとめると下記の通りとなります。
- 株価の高騰で高配当銘柄が減ってきている
- 株価下落や大幅な増配、配当性向など若干気になる点がある銘柄で高配当銘柄はある
- 良い高配当銘柄が少ないからと言って集中投資はさせ過ぎないように注意
つまり、配当FIRE生活するには国内個別株の高配当株投資がおすすめです。そのため、多くの高配当銘柄を候補にしましょう!
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