アトム株主優待大幅改悪も廃止せずストップ安の株価はどこまで下がる?

 アトム株の優待改悪の今後を知りたい人は多いでしょう。今回は、アトム株主優待変更は大幅改悪も廃止せずの記事を書きます。これでアトム株の保有継続判断をすることができます。

  1. アトムの優待は半分になった
  2. この改悪で業績にも寄与し、優待の再改悪は当面なさそう
  3. 株価は500円程度まで下がると思われる
目次

株主優待制度の大幅改悪に関するお知らせ

 アトムの株主優待制度の大幅改悪に関するお知らせで株価はどこまで下がり、再改悪が再び起こるのかについて考えてみます。

日本経済新聞 電子版
アトム[7412]:株主優待制度の変更に関するお知らせ 2024年5月9日(適時開示) :日経会社情報DIGITAL:日本... 2024年5月9日 アトム[7412]の開示資料「株主優待制度の変更に関するお知らせ」 が閲覧できます。資料はPDFでダウンロードできます

 つまりは、株主優待の大幅改悪(半減)です。下記の記事で2021年7月に予想した通りの株主優待の半減措置でした。正直なところ、ここまで時間かからずに1~2年程度で実施されると思っていました。

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 実施時期は、2024 年9月末を基準日とする株主優待(2024 年 12 月ポイント付与分)より、変更後の株主優待制度が適用されます。 2024 年3月末を基準日(2024 年 6月ポイント付与分)につきましては、従来通り現行制度が適用されます。

配当は無配で、優待ポイントは半減

 以前は配当金が2円ありました。

2021年7月21日
株価 770円
配当 2円

 しかし、2022年から無配になっています。

2024年5月9日
株価 871円
配当 0円

 株主優待に関しては、上記の通り半減します。

2021年7月21日
株数 1000株
年間優待ポイント 40000ポイント

1株辺り 40ポイント

2024年5月10日以降
株数 1000株
年間優待ポイント 20000ポイント

1株辺り 20ポイント

利回りは5.5%から2.3%に下落も株価下落で利回りは少し戻る

 その結果として、下記の通りの利回りになります。もちろん、株価が下がるので変更後の利回りは下記より上がります

2021年7月21日
株価 770円
配当 2円

1株辺り 40ポイント
合計 42円相当
利回り 5.45%

2024年5月10日以降
株価 871円
配当 0円

1株辺り 20ポイント
合計 20円相当
利回り 2.30%

 アトムに関しては配当や優待の原資を確認すると2024年の一株利益は-7.79円でした。

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 1株利益-3.6円からの下方修正で、マイナスであるので優待の原資は存在していません。つまり、優待廃止しなかっただけマシだよねという状況です。

日本経済新聞 電子版
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アトムの優待廃止や倒産の可能性は?

 業績としては、来期は黒字転換を予想していましたがこれは絶望的でしょう。この先を考えても優待がもとの利率に戻ることはないと考えられます。

 税務状況としては、有利子負債は増えていないものの、自己資本を減らし続けています。さらにフリーキャッシュフロー(実際に自由に使える現金)がマイナスに転じている点は気になるところですが、現金商売。手元の現金はそこまで減っていない。

 あまり機動的な支出はできないけれど、現金がなくてすぐに倒産することはなさそう。一応は耐えれる状況。まぁ、親会社があるので、その点でも少しは安心でしょう。まぁ、親会社の業績も悪くて株を売っているくらいなので少しですが。

 株主数は約21万人。すべての人が1000株を持っているわけではないので優待の費用は半分程度で考えて、さらに利用される割合をさらに半分と仮定。つまり、4万ポイントの1/4で1万ポイントが2万ポイントの1/4で5000ポイントに減る。差分は5000ポイント。

 21万人に5000ポイントは、約10億円相当。ポイントが原価というわけではないでしょうが、材料費だけではなく人件費も考えると半分程度の約5億円は利益の積み増し効果が考えられる。純利益では15億円のマイナスも、経常利益や営業利益ベースでは、この優待廃止によるコスト削減は大きな節約効果。

 この優待改悪による業績改善効果は大きく、これで会社の業績が安定化する可能性もあります。もちろん、本業の努力も必要ですが、純利益ベースでも黒字化が見えてくるので、この優待改でいったんの優待改悪は止まると予想します。

 株価の下落がどこまで起こりそうかですが、最悪は871円の半額程度の435円が考えられますが、おそらく500円くらいで止まるのではないかと思います。500円だったとして優待の利回りは4%。コロワイドの優待りが3.8%で配当込みで4.1%、ここと比べてもこの程度でしょう。

 なお、株価が下げ止まった後に株を保有し続けるべきか?ですが、業績が非常に好転することを望まないのであれば、アトムの株主優待を敢えて狙う必要はなし。同じ優待利回りならば、素直にコロワイドの方がマシ。つまり、売った方が良いという結論です。

まとめ

 今回は、アトム株主優待変更は大幅改悪も廃止せずについての記事を書きました。ポイントをまとめると下記の通りとなります。

  1. アトムの優待は半分になった
  2. この改悪で業績にも寄与し、優待の再改悪は当面なさそう
  3. 株価は500円程度まで下がると思われる

 つまり、アトムの株主優待をもらいたい場合でも売却がおすすめです。そのため、代わりにコロワイド株を購入しましょう!

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