マイホームか賃貸かどちらがお得か知りたい人は多いでしょう。今回は、お金の話だけに限り不動産を買うべきか買わないべきかの結論の記事を書きます。これでお金持ちに近づくことができます。
住宅は購入か?賃貸か?の比較で抜けていること
住宅購入か賃貸か。これについて、どちらが総額でお得ですか?という議論が結構ある。色々な前提があり、割と賃貸がお得という結論になる。一方で、40年以上などという期間で同じ家に住み続ければ購入の方が安いという議論もある。
この時にほぼ抜けていると思うのが、頭金や購入の月払いと賃貸の賃料の差額が何にも投資されていないということ。自宅であろうが不動産は、借金をして将来的に自分の住宅費を減らすための自宅を購入している。その担保は自分の給料であるとともに、その購入する物件自体が担保になっている。
このような非常にハイリスクな借金を利用した投資という実態がある。一方で、頭金を払わなかった場合や賃貸マンションであれば、固定資産税・マンション管理費・修繕積立金などは不要であるから、この部分の差額は発生するが、その差額は一切投資されない前提になる。
そのため、頭金と月額の差分を投資に回した場合、その金額を踏まえて考える必要がある。借金をした不動産投資よりは低リスクな株式投資で考える。
不動産投資ではなく、株式投資をしていた場合のリターン
投資対象としては、海外株式インデックスであるS&P500指数に投資したと考える。投資の金額は、住宅の頭金を1000万円を投資した場合。購入と賃貸で月額払いを一緒にしている前提で、修繕積立金・マンション管理費・固定資産税の差分だけ投資した場合(月額で合計4万円)。そして、その両方を投資している場合となる。
S&P500は、下記の表にあるような年間リターンをたたき出す。酷いときには-49%(2008年)の下落もあり得る。一方で、年間60.8%のリターン(2013年)というようなパターンもあります。これらのリスクに付き合う必要があります。しかし、購入物を担保に借金をして不動産投資をするマイホームのローン購入よりはマシでしょう。
列は左から、投資年数・西暦・円換算のS&P500の年率リターン、そしてシミュレーション結果です。行は上から、初期投資額(頭金)、積み立て月額(マンション管理費・修繕積立金・月割固定資産税)です。
頭金 | ¥10,000,000 | ¥0 | ¥10,000,000 | ||
月額 | ¥0 | ¥40,000 | ¥40,000 | ||
35 | 2022 | -6.70% | ¥298,949,249 | ¥132,093,268 | ¥431,042,517 |
34 | 2021 | 42.60% | ¥320,417,202 | ¥141,064,596 | ¥461,481,798 |
33 | 2020 | 12.70% | ¥224,696,495 | ¥98,586,673 | ¥323,283,168 |
32 | 2019 | 32.80% | ¥199,375,772 | ¥87,051,174 | ¥286,426,946 |
31 | 2018 | -8% | ¥150,132,358 | ¥65,189,137 | ¥215,321,495 |
30 | 2017 | 17.40% | ¥163,187,346 | ¥70,336,018 | ¥233,523,365 |
29 | 2016 | 8.90% | ¥139,001,147 | ¥59,502,571 | ¥198,503,718 |
28 | 2015 | 1.10% | ¥127,641,090 | ¥54,198,872 | ¥181,839,961 |
27 | 2014 | 30.30% | ¥126,252,314 | ¥53,134,393 | ¥179,386,707 |
26 | 2013 | 60.80% | ¥96,893,564 | ¥40,410,125 | ¥137,303,689 |
25 | 2012 | 30.80% | ¥60,257,192 | ¥24,832,167 | ¥85,089,359 |
24 | 2011 | -3.30% | ¥46,068,189 | ¥18,617,865 | ¥64,686,054 |
23 | 2010 | 0.40% | ¥47,640,320 | ¥18,756,841 | ¥66,397,161 |
22 | 2009 | 30.40% | ¥47,450,518 | ¥18,204,025 | ¥65,654,543 |
21 | 2008 | -49.00% | ¥36,388,434 | ¥13,592,043 | ¥49,980,477 |
20 | 2007 | -1.20% | ¥71,349,870 | ¥25,709,889 | ¥97,059,760 |
19 | 2006 | 16.80% | ¥72,216,468 | ¥25,536,325 | ¥97,752,793 |
18 | 2005 | 20.80% | ¥61,829,168 | ¥21,452,333 | ¥83,281,501 |
17 | 2004 | 5.80% | ¥51,183,086 | ¥17,361,203 | ¥68,544,289 |
16 | 2003 | 16.40% | ¥48,377,208 | ¥15,955,768 | ¥64,332,976 |
15 | 2002 | -29.70% | ¥41,561,175 | ¥13,295,334 | ¥54,856,509 |
14 | 2001 | 1.50% | ¥59,119,737 | ¥18,229,493 | ¥77,349,230 |
13 | 2000 | 1.80% | ¥58,246,046 | ¥17,487,185 | ¥75,733,232 |
12 | 1999 | 9% | ¥57,216,156 | ¥16,706,469 | ¥73,922,624 |
11 | 1998 | 11.70% | ¥52,491,886 | ¥14,886,669 | ¥67,378,555 |
10 | 1997 | 50.30% | ¥46,993,631 | ¥12,897,644 | ¥59,891,275 |
9 | 1996 | 37.90% | ¥31,266,554 | ¥8,261,906 | ¥39,528,460 |
8 | 1995 | 42.70% | ¥22,673,353 | ¥5,643,151 | ¥28,316,505 |
7 | 1994 | -9.60% | ¥15,888,825 | ¥3,618,186 | ¥19,507,011 |
6 | 1993 | -1.70% | ¥17,576,134 | ¥3,471,445 | ¥21,047,579 |
5 | 1992 | 7.70% | ¥17,880,096 | ¥3,043,179 | ¥20,923,274 |
4 | 1991 | 20.00% | ¥16,601,760 | ¥2,379,924 | ¥18,981,684 |
3 | 1990 | -8.50% | ¥13,834,800 | ¥1,583,270 | ¥15,418,070 |
2 | 1989 | 51.20% | ¥15,120,000 | ¥1,205,760 | ¥16,325,760 |
1 | 1988 | 20.70% | ¥10,000,000 | ¥480,000 | ¥10,480,000 |
実際に35年間、米国株式の投資を続けていた場合
上記のリストで最初に見るべきポイントは、頭金1000万円を不動産の頭金の代わりにS&P500指数インデックス投信に投資した場合はどうなっていたでしょうか?
35年ローンを組んで、今年に35年を迎えたパターンです。イメージとしては平成元年に30歳で頭金1000万円を払って、35年ローンを組んだ人。そして、現在は65歳という状況です。頭金を支払っている分だけ、賃貸の月額と購入のローン支払い額+固定資産税+マンション管理費+修繕積立金のすべて込みの月額が同じ金額という前提です。
結論としては、1000万円が約3億円(頭金なしで、マンション管理費や修繕金の4万を35年間積立投資した場合は約1.3億円)になります。35年前に例えば5,000万円で買ったマンション。これの資産価値はどうなっているでしょうか?35年落ちのマンションは管理費や修繕積立金の金額も上がっていると思われ、設備も古くなっている。立地次第ですが、半額以下やほぼ無価値になっている物件もあることでしょう。
つまり、日本の不動産に投資するくらいなら、米国の株式に投資した方が良いという事です。マイホームが特に投資に比べてリターンが少ない理由は、①不動産の販売で儲ける人の手数料が載っている、②借金しているので金利の支払いが発生する、③理屈的に損する手法でも満足感や安心感が得られる・・・という事でしょう。
不動産を買って安心というのは、実際には価値は時間経過で下がり、そうでなくても維持費がかかり、いきなり多くの借金を負うことになるので、勘違いではあると思います。老後に賃貸の場合には借りづらいという事実はありますが、3億あれば確実に困りません。。
だから、マイホームを買うより賃貸で株式投資をした方がお金持ちになれるわけですが、これが実現可能なのは①みんなマイホームをそれでも欲しい。②マイホームを買わないからと言ってその分は投資しない・・・という前提です。みんながやるようになれば、マイホームの価格が下がり投資のリターンが下がり、これをしたところでお金持ちにはなれなくなります。
まぁ、でも前提が崩れることはないと思います。人の考えはそこまで変わりません。それに、マイホームがお得と言い続ける人もいなくならないでしょう。まぁ、不動産販売関連の人がマイホームの方がお得と言っているだけです、メーカーが自社の製品を買うと損になるなど言うわけないのですが。
まとめ
今回は、お金の話だけに限り不動産を買うべきか買わないべきかの結論についての記事を書きました。ポイントをまとめると下記の通りとなります。
- 自宅購入は借金を使ったハイリスク投資である
- その代わりに頭金を株式投資する方法がある
- 株式投資していれば、はるかに多くに資産が得られていた
つまり、お金持ちになるには*自宅不動産投資ではなく、株式株式投資がおすすめです。そのため、頭金分を株式投資しましょう!
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