高配当銘柄の分散投資をしたい人は多いでしょう。今回は、大型高配当の保険銘柄の選択の記事を書きます。これで最適な高配当銘柄に投資することができます。
- 保険業界の時価総額を感覚で見てみる
- 生命保険大手は上場が少なく第一生命が選択肢
- 損害保険は東京海上とMS&ADの次点の損保ホールディングスをチェック
金融銘柄の時価総額ヒートマップ
MS&ADの株が上がってきて配当利回りは落ち着いている昨今。高配当の保険銘柄選びで何かを買おうとした場合にまず抑えたいのが企業の規模感です。
株式における規模感と言えば時価総額。そして、時価総額をヒートマップ(金融銘柄)で見ると下記の通りです。四角の大きさが時価総額の大きさで順番に東京海上ホールディングス、MS&AD、第一生命、損保ホールディングス、T&Dホールディングスになります。
生命保険大手の第一生命
分類としては損害保険と生命保険。損害保険系は東京海上ホールディングス、MS&AD、損保ホールディングス。一方で生命保険系は第一生命、T&Dホールディングス。
損害保険は大出が上場していますが、生命保険は、日本生命、明治安田生命、住友生命など非上場の会社が多いので、大手生命保険への投資になると第一生命一択になります。T&Dホールディングスは生保としては、規模がやや小さめです。
そのため、さっそく第一生命の指標をチェックしてみます。配当利回りは2.64%なので、高配当投資としてはイマイチです。配当性向も34.3%という平均的な水準で、大きな増配は望めない状況です。PERは若干割安というイメージです。
指標 | 値(7/21) |
---|---|
株価 | 4614円 |
予想配当利回り | 2.64% |
実績配当利回り | 2.45% |
実績配当性向 | 34.3% |
PBR | 1.12倍 |
予想PER | 13.5倍 |
ROE | 9.5% |
自己資本比率 | 5.7% |
配当の推移ですが、増配傾向です。この点は悪くないのですが、株価の水準がMS&ADと比べても高めで配当利回りも低いので、とは言え手を出しづらいです。
損害保険3位の損保ホールディングス
生命保険系は良い選択肢がないとして、損害保険の第3位の損保ホールディングスを見てみます。予想配当利回りは、割といい感じの水準ではありますがMS&ADに比べて低い水準。一方で実績配当性向は低めなのが注目点です。
指標 | 値(7/21) |
---|---|
株価 | 4614円 |
予想配当利回り | 3.29% |
実績配当利回り | 2.94% |
実績配当性向 | 23.8% |
PBR | 1.18倍 |
予想PER | 14.6倍 |
ROE | 17.68% |
自己資本比率 | 19.2% |
配当の傾向についてみてみると下記の通り。期待通りの増配傾向です。
売り上げの推移のこんな感じ。利益の不安定さは感じるものの悪くない。今期の減益予想は気になるものの日本企業あるあるでもあります。
配当性向が23.8%から競合並みの35%にまで上がるとすると、配当は1.42倍になります。実績で2.94%でこれが1.42倍となると4.17%の配当利回りになります。いつかは上げてくれそうだけれど、それまではそこまで高くはない配当利回り。
配当性向が上がったときに株価自体も上がるので、そう考えるとその株価上昇の恩恵を受けることもできる。しかし、それは高配当銘柄投資というよりは、キャピタルゲイン狙いの個別銘柄投資。MS&ADの株価が上がって配当利回り3.5%を下回ってきたら検討の余地がありますが、4%近い配当を出してくれているうちは、素直にMS&ADの株を買っておいた方が良い気はします。
まとめ
今回は、大型高配当の保険銘柄の選択についての記事を書きました。ポイントをまとめると下記の通りとなります。
- 保険業界の時価総額を感覚で見てみる
- 生命保険大手は上場が少なく第一生命が選択肢
- 損害保険は東京海上とMS&ADの次点の損保ホールディングスをチェック
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