【TOPIX組み入れの見直し】構成銘柄の2021年の再編で除外されると・・・

【TOPIX組み入れの見直し】構成銘柄の2021年の再編で除外されると・・・

 

2022年4月4日に、東証がプライム、スタンダード、グロースに再編されます。
なかでも現在、東証一部で上場している銘柄の内で東証プライムに残れるかどうかが重要です。
これに残れないと「TOPIXの構成銘柄から外れる」からです。

今までは日経平均株価の構成銘柄が日銀のETF買い入れで大きな影響を与えてきましたが、下記のリリースの通り、3月以降はTOPIXのみの買い入れです。
TOPIXから外れるという事は、今の日本企業の最大株主 日銀が売るという事です。
当然ならが、その他のTOPIX連動型ファンドからも売りが発生します。

ETFの買入れの運営について

TOPIXというのは、東証一部上場の全ての銘柄の時価総額加重平均を指数化したものです。
時価総額が大きいものほど大きく影響し、小さいものは影響が少ないのです。

さらに、この加重平均でじゃ浮動株のみが対象です。
大株主など固定株主が保有している株式は影響を与えません。
これは2005年~2006年にかけて実施されました。

今回の東証一部に残れるかで最もポイントとなるのは、浮動株式時価総額100億という所です。
時価総額が200億でも、固定株が半分以上だと到達しない。
時価総額が150億程度で、オーナーが株の大半を持っている企業は当然ながら、到達しません。
また、時価総額がそもそも100億に届かない企業もNGです。

 

で、ポイントとなるのは、どうやってそれらの銘柄が除外されていくか?です。
まず、2021年6月末に1回目の判定がありました。
そしてその結果は、7月9日に各企業に通達されています。
個別企業のリストは無いのですが、東証1部上場の2191社のうち664社が移行基準を満たしていないという事です。
約30%がこのままでは東証プライムから除外されます。

さて、それに伴ってTOPIXどうなるか?ですが下記の「東証の運営企画課長のジャーナル」が参考になります。

[経済・産業・実務シリーズ] TOPIX(東証株価指数)等の見直しの概要
https://www.saa.or.jp/dc/sale/apps/journal/JournalShowDetail.do?goDetail=&itmNo=37941お値段は400円、手数料が200円追加されて600円
コンビニで支払い可能だからPDFがすぐ手に入る。
なお、証券ジャーナル2021年7月号はメルカリなどで300円で売っているのでそちらの方が安く手に入るが、時間はかかる。

 

詳細は上記のPDFを見ていただくとして、ザックリで言うと「段階的ウェイト低減」が行われます。)
つまり、一気にではなく徐々に外れていくという事です。

スケジュール的には下記の通りです。

2021年6月30日 1回目の判定
2021年7月  9日 各企業に結果通知
2021年9月-12月 各企業が所属したい市場を申請
2022年1月        東証が結果を公表
2022年4月  4日 東証再編 (まだ、プライム不適格銘柄の低減は無し)
2022年5月31日 新規採用銘柄のTOPIXのへの組み入れ
2022年9月30日 2回目の判定(1回目の判定で100億未満の企業のみ)
→こちらで、NGになると「段階的ウェイト低減銘柄入り」です。
2023年9月30日 3回目の判定(段階的ウェイト低減銘柄のみ)
→こちらで、OKになると「段階的ウェイト低減銘柄から外れ」ます。(年間売買回転率0.2回以上も必要)
そして、低減と同じタイミングで1年をかけて元通りになります。

そして、重要な「段階的ウェイト低減」について。
段階的にとは10段階で実施するため1回は10%で、四半期ごとに移行が進む。
開始は2022年10月末、終了が2025年1月末。

2022年10月29日~ 10%低減 開始
2022年12月 10%低減
2023年 3月 10%低減
2023年 6月 10%低減
2023年 9月 10%低減
2023年12月 10%低減
2024年 3月 10%低減
2024年 6月 10%低減
2024年 9月 10%低減
2024年12月 10%低減
2025年1月31日 終了

 

他に、注意すべきこと
①持ち合い株は上位10位以内でなくても固定株扱いになる。
②1銘柄の構成比は最大が10%になる(現在3.3%のため当面は影響ない)。
位でしょうか。

このようなことにより、TOPIXから段階的に除外されていくのでTOPIXの指数としての連続性は維持されます。
そもそも、除外されるのが浮動株加重平均としては、影響の少ない銘柄です。
TOPIX指数に投資している人は特に影響ありません。

一方で、TOPIXから外れる銘柄の保有者は大きく影響が出ます。
市場再編の株式への影響は、ほとんどないと言われますが、TOPIXに残る銘柄の話。
そもそも、東証プライム落ちする銘柄の保有者は少ないので、そういう視点でも影響は少ない。
しかし、TOPIXから外れる銘柄の大量保有者だけは、影響が大きいので注意しましょう。

 

どういうことか?

 

まず、四季報などで持っている株の「時価総額」を確認します。
これが100億未満だと、まぁ、段階的ウェイト低減銘柄です。

次に100億を超えてい場合は「特定株」の構成比を確認します。
この特定株の残りを浮動株(100% – 特定株の比率)として、時価総額と掛け合わせます。
これが「100億未満」だと、同様に段階的ウェイト低減銘柄が濃厚です。

2022年9月30日の判定でNGとなれば、徐々に売られていきます。
これの影響がどの程度あるかと言うと、株主の内で下記の株主がどの程度保有しているか?です。
単純な構成比でみるのではなく、浮動株における構成比でみる事が重要です。
その比率が高いという事は、流通している株式の多くが売られてしまうという事(株価下落の危機)を意味しています。
逆の言い方をすれば、TOPIXに入っていることでそれだけ株価的に恩恵を受けていた訳です。

◆国内系
日本マスタートラスト信託銀行・・・三菱UFJ系
日本トラスティサービス信託銀行・・・三井住友系
資産管理サービス信託銀行・・・みずほ系
→上の2つが合わさって、日本カストディ信託口

◆海外系
ステートストリート、バンク・オブ・ニューヨークメロン(BONYメロン)
JPモルガン
海外カストディ銀行
※これらが全て売られる訳ではないのですが、多くの割合が売られると見た方が安全でしょう。

 

さて、悩ましいのが、低減銘柄を保有している場合に売るかどうか?です。
基本的には上値を抑える圧力になるので、日経平均が下落基調だと更なる売り圧力で相当苦しい。
しかも、1度下がったら、プライムへの再昇格は更に難しいです。

だから、基本的には来年の10月までには売るのが正解
しかし、微妙な銘柄もあります。
ここら辺については、もしかしたら「自己株式の買い入れと償却」や「株式の分割」、「株主優待の新設」、「配当増額」などの株主還元による株価上昇があり得るかもしれません。
業績を1年で上げて生き残るのは難しいので、株式政策の方が現実的だからです。
そうなると、東証プライムは残れるし株価も上がるので売る必要が無くなります。
これを信じるのであれば、持ち続けるのもアリと言えます。

一方で、ちょっとの対応では到達は無理な銘柄もあります。
こちらは、株式政策も見込めないので諦めて、東証スタンダードを選ぶでしょう。
そうなると、TOPIXから外れるのは免れません。
つまり、基本的には売り一択です。
しかし、会社自体が成長していて、資金も潤沢などその他の要件が整っているならば、売られる分を自己株式の買い入れで補ったりはあり得るかもしれません。
まぁ、そこら辺はこちらで対応のしようがない望みでしかないので、売れるうちに売っておくほうが無難ではあると思います。

 

経過措置について

 

市場区分の見直しに向けた上場制度の整備について

 

なお、東証プライムの上場維持に関して経過措置があります。
>経過措置として、当分の間、現行の指定替え基準・上場廃止基準と同水準の基準を適用します。
という事で、指定替え基準に満たせない銘柄がそうそうないと思うので、経過措置は東証プライムNG銘柄も適用は可能です。
具体的には。上記のPDFのP51です。

>選択期間の最終日までに「上場維持基準の適合に向けた計画書」の開示を行い、新市場区分への移行後、当該計画書の進捗状況を事業年度末日から3か月以内に開示する場合に限り、経過措置を適用します。
2021年12月末日までに、計画書を提出、さらに3か月以内に進捗状況を報が必要です。
よっぽどギリギリとかでない限りは、無理でしょう。
改善までの期間は項目によって違いますが、引っかかるの下記の2つだと思うので載せておきます。

流通株式時価総額100億円以上:1年以内
1日平均売買代金0.2億円以上:6ヶ月以内

流通株式は、時価総額が十分にあるならば浮動株の比率を延ばすことで何とかなる可能性はある。
しかし、1日の売買代金は・・・ギリギリNGでもない限り、改善は難しいでしょうね。

と、言う事で1年後の判定で経過措置を申請したところでNGになる企業が大半でしょう。
東証プライムが2022年4月からなので一旦は東証プライム銘柄として残るものの、2022年9月30日の判定でNG。
TOPIXからの低減開始は2022年10月29日からなので、この低減銘柄からは何れの市場を選んだところで免れない事が多いでしょう。。

2022年9月30日の2回目の判定がNGであれば、その時点で経過措置の期限が終了。
そうであるにも関わらず、2023年9月30日の3回目の判定があるのが不思議です。
経過措置が2年あるならば納得なんですけどね。。

 

最近は日経平均株価より株の調子が良いのですが、ちょっと考えれば普通のことでした
https://aoi345.com/finacial-independenc/topix/

最近は日経平均株価より株の調子が良いのですが、ちょっと考えれば普通のことでした